エコキュートにはメーカー保証が付き、保証期間内なら修理費用が無料になる場合があります。なお、メーカーごとに保証期間が異なるので、購入する前に確認しておきましょう。
そこで今回は、エコキュートの保証期間を解説します。メーカーごとの保証期間や故障した場合の費用なども紹介するので、ぜひ最後までご覧ください。
エコキュートの保証期間は?
エコキュートは購入するとメーカーの保証が無償で付きます。保証期間内に故障した場合、部品代や技術費、出張費などが無料になる可能性がある保証です。
ただし、メーカーによって保証期間は次のように異なります。
リモコンユニット | ヒートポンプユニット | 貯湯タンクユニット | |
---|---|---|---|
三菱 | 2年 | 3年 | 5年 |
パナソニック | 1年 | 3年 | 5年 |
ダイキン | 1年 | 3年 | 5年 |
コロナ | 2年 | 3年 | 5年 |
日立 | 1年 | 3年 | 5年 |
東芝 | 5年 | 5年 | 5年 |
エコキュートはエアコンの室外機に似たヒートポンプユニットが空気の熱を取り込んで圧縮し、高温の熱を発生させてお湯を沸かせると貯湯タンクユニットで貯めておき、リモコンユニットで管理されて各所に給湯する貯湯式給湯器です。
3つの機器に分かれており、それぞれメーカー保証期間が異なります。
例えば、購入して3年目の三菱エコキュートが故障した場合、ヒートポンプユニットと貯湯タンクユニットに故障があるなら保証が適用されますが、リモコンユニットが故障していても保証は適用されないので注意しましょう。
メーカー保証期間の延長制度
メーカー保証期間は保証料を支払うと最大10年間まで延長することができます。ただし、最大10年間に延長する制度なので、現在のメーカー保証期間が10年間分増えるわけではありません。
例えば、三菱の延長制度に加入すると、リモコンユニットの保証期間が8年追加され、ヒートポンプユニットの保証期間は7年追加され、貯湯タンクユニットの保証期間が5年使いされ、3つとも保証期間が10年間になります。
また、次の表のようにメーカーごとに延長保証の金額が異なります。
延長保証制度 | 延長保証料金(税込) | |
---|---|---|
三菱 | 三菱のスマート電化延長保証制度 | 10年間:31,460円 8年間:25,850円 5年間:12,100円 |
パナソニック | 長期安心修理サービス | 10年間:29,700円 8年間:25,666円 5年間:11,524円 |
ダイキン | ダイキン延長保証サービス | 10年間:30,800円 |
コロナ | コロナ延長保証システム | 10年間:31,130円 8年間:25,520円 5年間:11,880円 |
日立 | 日立TWGオール電化延長保証 | 10年間:31,219円 7年間:23,049円 |
東芝 | 最長10年延長保証サービス |
10年間:26,400円 8年間:18,700円 |
上記の延長保証制度を順番に解説します。
三菱
三菱では次のような延長保証制度があります。
概要 | |
---|---|
延長保証制度名 | 三菱のスマート電化延長保証制度 |
延長保証料金(税込) | 10年間:31,460円 8年間:25,850円 5年間:12,100円 |
申込手順 | 公式サイトから資料を請求する |
申込期間 | 購入日から3ヶ月以内 |
メーカー保証期間の延長期間を最大5年、8年、10年から選ぶことができ、故障した場合の修理費は本体の購入価格までが無料となります。
申込期限は購入日から3ヵ月以内です。公式サイトから資料請求して手続きを行うので、加入したい方は早めに行動しましょう。
パナソニック
パナソニックでは次のような延長保証制度があります。
概要 | |
---|---|
延長保証制度名 | 長期安心修理サービス |
延長保証料金(税込) | 10年間:29,700円 8年間:25,666円 5年間:11,524円 |
申込手順 | 公式サイトで購入する |
申込期間 | 設置してから10ヶ月以内 |
三菱と同様にメーカー保証期間の延長期間を最大5年、8年、10年から選ぶことができます。加入すれば、免責事項の修理以外のケースなら修理費用が0円になり、契約期間中なら何度でも対応してもらえます。
設置してから10ヶ月以内に公式サイトでエコキュート用の「長期安心修理サービス」を選んで申し込むだけです。ただし、申込時に商品引き渡し日と商品品番が必要なので、商品本体や保証書を確認しましょう。
ダイキン
ダイキンでは次のような延長保証制度があります。
概要 | |
---|---|
延長保証制度名 | ダイキン延長保証サービス |
延長保証料金(税込) | 10年間:30,800円 |
申込手順 | 公式サイトから申し込み |
申込期間 | 設置してから6ヶ月以内 |
ダイキンの延長期間は10年間のみとなっています。加入すると部品代や技術料、出張費などが10年間無料となり、保証上限額は無制限なので安心できます。
ただし、設置してから6ヶ月以内に次の手順で申し込みを進める必要があります。
- 1. 公式タイトで申し込む
- 2. 郵送された振込用紙を1ヶ月以内に支払う
- 3. 延長保証書を保管する
申し込みしてから入金までに3週間程度掛かるので、忘れずに手続きを済ませましょう。
コロナ
コロナでは次のような延長保証制度があります。
概要 | |
---|---|
延長保証制度名 | コロナ延長保証システム |
延長保証料金(税込) | 10年間:31,130円 8年間:25,520円 5年間:11,880円 |
申込手順 | 公式サイトで申し込む |
申込期間 | 購入日から6ヶ月以内 |
コロナも延長保証期間が最大5年間、8年間、10年間の3種類があり選ぶことができます。加入すると、技術料や出張料、部品代などがすべて無料になります。ただし、保証限度額はメーカー希望小売価格の80%までとなっています。
申し込みたい方は、購入日から6ヶ月以内に公式サイトの「延長保証申し込みフォーム」にて依頼をして、1ヶ月以内に届いた振込用紙を1週間以内に支払いましょう。
日立
日立では次のような延長保証制度があります。
概要 | |
---|---|
延長保証制度名 | 日立TWGオール電化延長保証 |
延長保証料金(税込) | 10年間:31,219円 7年間:23,049円 |
申込手順 | 販売店から申し込む |
申込期間 | 設置してから3ヶ月以内 |
日立の延長保証制度は最大7年間と10年間の2種類から選びます。加入すると、期間内なら本体価格相当分を限度額として、技術料や出張料、部品代が無料になります。
なお、日立の延長保証制度はエコキュートを購入した店舗を通じて申し込みます。設置してから3ヶ月以内に販売店に延長保証の申し込みを行って、保証書を発行してもらいましょう。
東芝
東芝では次のような延長保証制度があります。
概要 | |
---|---|
延長保証制度名 | 最長10年延長保証サービス |
延長保証料金(税込) | 10年間:26,400円 8年間:18,700円 |
申込手順 | 販売店、東芝エコキュートセンターから申し込む |
申込期間 | 設置してから2ヶ月以内 |
東芝はメーカー保証期間がすべて5年間と長いためか、延長保証期間が最大8年と最大10年の2種類です。加入すると、保証対象事由であれば修理費用を負担せずに済みます。
ただし、申込期間が設置してから2ヶ月以内と、他メーカーの延長保証制度に比べて短いです。加入したい方は販売店か、東芝エコキュート延長保証センターまで問い合わせて手続きを進めましょう。
メーカー保証が適用されない場合の修理費は?
メーカー保証期間が切れている場合、エコキュートの修理を依頼すると次の3つの費用が発生します。
- 技術料…故障した商品を修復するための料金
- 出張料…修理に使用した部品代金
- 部品代…商品のある場所へ技術者を派遣する料金
3つの費用の合計金額が修理費として請求されますが、エコキュートメーカーや故障内容、エコキュートのある場所などで金額は異なります。
次の表は、三菱エコキュートが故障した場合の出張修理費の概算をまとめたものです。
故障内容 | 出張修理費の概算(税込) |
---|---|
電源が入らない | 16,500円~48,400円 |
お湯が沸かない お湯が出ない |
18,700円~188,100円 |
ふろ自動運転しない 追い焚き運転しない |
18,700円~66,000円 |
お湯はりが出来ない | 18,700円~66,000円 |
リモコンが点灯、表示しない | 27,500円~49,500円 |
水漏れ | 16,500円~68,200円 |
エラーコードが表示される | 18,700円~176,000円 |
取扱説明・点検調整 | 9,680円~15,180円 |
見積診断 | 6,490円~9,680円 |
実際の修理費と異なる可能性はありますが、修理となると2万円以上かかる可能性があると覚えておきましょう。
メーカーの延長保証に入っておくべき?
結論から申し上げますと、メーカーの延長保証に加入したほうが良いです。
エコキュートは故障すると、エコキュートメーカーや故障内容にもよりますが2万円以上の修理費が発生します。10年間に故障が2回以上発生したら、修理費がメーカーの延長保証料を上回る可能性は十分あります。
また、エコキュートは他の給湯器に比べて、お湯を沸かすためのランニングコストを大幅に抑えることができますが、導入費用が高額です。
10年間以上使用できれば、ランニングコストの節約分で導入費用の差額を回収し、場合によってはある程度の節約効果を期待できます。しかし、エコキュートを使用している間に故障が発生し、10万円以上の修理費を請求されたら、節約効果を得ることはできません。
エコキュートをお得に使用したいなら、メーカーの延長保証に加入しましょう。
エコキュートが故障しないようにするための方法
エコキュートの寿命は10年~15年と言われていますが、定期的にメンテナンスや点検を行っている場合の寿命です。メンテナンスや点検を怠っていると、寿命が短くなる可能性があるので、エコキュートを長持ちさせたい方は次のメンテナンスや点検を行いましょう。
- 貯湯タンクユニットの水抜き
- 風呂配管の清掃
- 浴槽フィルターの清掃
- 給水口ストレーナーの清掃
- 漏電遮断器の点検
- 逃し弁の点検
- 凍結防止ヒーターの動作確認
- 水漏れの点検
上記のメンテナンスや点検は購入者でも行える内容です。ただし、実際に行う際はメーカーの取扱説明書を確認してから実行しましょう。
エコキュートが故障しないようにするためのメンテナンスや点検を順番に解説します。
貯湯タンクユニットの水抜き
貯湯タンクユニットは外部から空気やゴミが混ざらないように密封されていますが、水道水に含まれている不純物やゴミが沈殿している場合があります。そのため、次の手順で定期的に貯湯タンクユニットの水抜きを行い、不純物やゴミを取り除きましょう。
- 1. 給水止水栓を閉める
- 2. 漏電遮断器を「切」にする
- 3. 逃し弁レバーを上げて1分間待つ
- 4. 排水栓を開ける
- 5. 排水がキレイになったら閉める
- 6. 給水止水栓を開いてお湯がでることを確認する
- 7. 逃し弁レバーを戻す
- 8. 漏電遮断器「入」に戻す
機種にもよりますが、年に2回~3回程度行うと良いです。なお、不純物やゴミと一緒に流れる排水は熱湯なので、触れないように気を付けましょう。
風呂配管の清掃
風呂配管とは、エコキュートと浴槽をつなぐ配管部分のことです。機種によっては自動配管洗浄機能が搭載されていますが、半年に1回程度は薬局やドラッグストアなどで販売されている専用の洗剤を使用して掃除すると良いです。
風呂配管の清掃手順は以下のとおりです。
- 1. 浴槽循環口から10cm以上のお湯を残しておく
- 2. 洗浄剤をお湯に溶かす
- 3.「さし水」か「ぬるめ」のスイッチを3秒以上長押しする
- 4. 洗浄が終わったら栓を抜いてお湯を排水する
- 5. 浴槽循環口のカバーを取り外して清掃する
- 6. お湯が抜けきったら「さし水」か「ぬるめ」のスイッチを3秒以上長押しする
お湯を抜いた後にボタンを押すのは、風呂配管内部に残っている洗剤を洗い流すためなので、忘れないようにしましょう。
浴槽フィルターの清掃
浴槽内部の浴槽フィルターは取り外すことができます。使用していると汚れが付着したり、ゴミが詰まったりしているので、1ヶ月に1回のペースで、ブラシやスポンジなどで掃除しましょう。
給水口ストレーナーの清掃
給水口ストレーナーとは、お湯を配管に流し込む際の入り口で、使用していると汚れやゴミが付着して詰まってしまう可能性があります。そのため、次の清掃手順で半年に1回のペースで掃除をすると良いです。
- 1. 漏電遮断器を「切」にする
- 2. 給水止水栓を閉じる
- 3. 逃し弁レバーを上げる
- 4. 給水口ストレーナーを外してブラシで掃除する
- 5. 給水口ストレーナーを付ける
- 6. 給水止水栓を開いて水漏れが起きていないか確認する
- 7. 逃し弁レバーを戻す
- 8. 漏電遮断器を「入」に戻す
- 9. お湯側の混合水栓を開いて、お湯が出るか確認する
清掃手順の一部が貯湯タンクユニットの水抜きと同じなので、貯湯タンクユニットの水抜きを行う際に一緒に済ませましょう。
漏電遮断器の点検
漏電遮断器とは、エコキュートが漏電した際に火災や感電などの事故を防止するための安全装置です。正常に作動しないと住宅全体のブレーカーが落ちたまま上がらなくなるので、半年に1回のペースで動作確認しましょう。
漏電遮断器の点検の手順は以下のとおりです。
- 1. 漏電遮断器の「テスト」ボタンを押す
- 2. 漏電遮断器が「切」になるのを確認する
- 3. 漏電遮断器を「入」に戻す
実行する際は、感電する可能性があるので濡れた手で操作しないように注意しましょう。
逃し弁の点検
逃し弁とは、貯湯タンクユニット内部でお湯の体積が膨張して高圧にならないように調整する装置です。逃し弁が故障しているとタンクが内部から変形して、水漏れや破損などの故障に繋がる可能性があります。
逃し弁の点検手順は以下のとおりです。
- 1. 逃し弁レバーを上下に動かす
- 2. 逃し弁レバーを上にした時に水やお湯が出ることを確認する
- 3. 逃し弁レバーを下に戻す
エコキュートが沸き上げを行っていないタイミングを見計らって、年に2回~3回のペースで点検しましょう。
凍結防止ヒーターの動作確認
エコキュートは外気温がマイナスを下回ると、夜間に凍結する可能性があります。そのため、本格的に寒くなる前に凍結防止ヒーターが動作するか確認しましょう。
リモコンユニットで設定をオンにすれば確認できます。設定がオンにならない、あるいはエラーコードが表示される場合は、修理を依頼しましょう。
水漏れの点検
エコキュートを使用していると、貯湯タンクユニットや配管から水漏れが起きる場合があります。水漏れが発生しているとお湯が溜まらない、量が少ないなどのトラブルが起きるので、早めに対処したほうが良いです。
そのため、メンテナンスや点検を行う際は、敷地に設置しているエコキュートの周りが不自然に濡れていないか確認しましょう。
まとめ
以上が、エコキュートの保証期間の解説になります。エコキュートの保証期間は次の表のとおりです。
保証期間 | 延長保証料金(税込) | |
---|---|---|
三菱 | リモコンユニット…2年 ヒートポンプユニット…3年 貯湯タンクユニット…5年 |
10年間:31,460円 8年間:25,850円 5年間:12,100円 |
パナソニック | リモコンユニット…1年 ヒートポンプユニット…3年 貯湯タンクユニット…5年 |
10年間:29,700円 8年間:25,666円 5年間:11,524円 |
ダイキン | リモコンユニット…1年 ヒートポンプユニット…3年 貯湯タンクユニット…5年 |
10年間:30,800円 |
コロナ | リモコンユニット…2年 ヒートポンプユニット…3年 貯湯タンクユニット…5年 |
10年間:31,130円 8年間:25,520円 5年間:11,880円 |
日立 | リモコンユニット…1年 ヒートポンプユニット…3年 貯湯タンクユニット…5年 |
10年間:31,219円 7年間:23,049円 |
東芝 | リモコンユニット…5年 ヒートポンプユニット…5年 貯湯タンクユニット…5年 |
10年間:26,400円 8年間:18,700円 |
保証期間内であれば、修理費用は無料になる可能性があります。また、メーカー保証期間は延長保証制度に加入すれば、最大10年間に延長できます。メーカーごとに保証期間や延長保証料が異なるので、エコキュートを選ぶ際は注意しましょう。
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