エコキュートは一年間を通して販売している給湯器ではありますが、冬場よりも夏場に購入したほうがメリットは多いです。
冬場に購入しようとすると、ライフスタイルや家族の人数に合った商品を購入できず、満足できない可能性があります。
そこで今回は、エコキュートを夏場に買うメリットについて解説します。エコキュートを購入する際の注意点も解説しますので、ぜひ最後までご覧ください。
エコキュートを夏場に買うメリットは?
エコキュートを夏場に買うメリットは以下の通りです。
- 夏場は給湯器の閑散期
- 夏場に商品がリニューアルされやすい
- 補助金が受けられる可能性がある
上記のメリットを順番に解説します。
夏場は給湯器の閑散期
エコキュートやガス給湯器などの給湯器全般は、主に10月~3月が繁忙期と言われています。
冬を迎える前に新しい給湯器に交換する、あるいは冬場に給湯器が急に壊れてしまった、冬の終わりに給湯器が動かなくなったなどの理由から買い替える人が増加する傾向があります。
一方で、夏場を含めた4月~9月は閑散期となり、給湯器の施工業者や販売業者が一息つける時期です。
そのため、夏場はエコキュートの在庫が豊富なので、ライフスタイルや家族の人数に合った商品や欲しい機種などを購入しやすいです。また、施工業者に依頼が殺到していないので、見積もりから施工までの期間が短く、スケジュールが希望通りに進む可能性があります。
エコキュートをじっくりと比較したい、希望通りのスケジュールで購入したいと考えている方は夏場にエコキュートの購入を検討してみましょう。
夏場に商品がリニューアルされやすい
メーカーによって異なりますが、エコキュートは毎年マイナーチェンジやニューモデルが販売されています。
年度によってタイミングは違いますが、10月~3月にかけて新しいモデルの発表が行われて、実際の販売は発表してから2ヶ月~3ヶ月後に行われるので、4月~9月頃に新しいモデルが入荷されます。
そのため、販売業者によっては古いモデルの在庫を減らすために、閑散期である夏場に特売や値下げを行う可能性があります。
古いモデルと言っても、マイナーチェンジされた最新機種と1年や2年前に販売された機種の性能に大きな違いはありません。
つまり、エコキュートをお得に購入したいなら、閑散期に行われる可能性があるセールまで待つのも選択肢の1つです。
補助金が受けられる可能性がある
エコキュートのような省エネ性能の高い給湯器に対して、国や地方自治体が補助金を出すケースがあります。
たとえば、経済産業省資源エネルギー庁が主導している「給湯省エネ事業」では、エコキュートの購入に対して、1台につき5万円の補助金を給付します。
「給湯省エネ事業」のような補助金制度は、年度始まりである4月~6月頃からスタートして、同年12月~翌年3月まで行われるケースが多いです。実際、給湯省エネ事業も2023年12月31日までに終了する予定となっています。
予定となっているのは、補助金制度は予算が設定されており、予算が尽きた時点で終了するためです。補助金制度によっては繁忙期にかけて申し込みが増えてしまい、終了予定日よりも前に終わってしまうことも珍しくありません。
つまり、夏場は補助金制度が始まったばかりなので、補助金を受けられる可能性が冬場よりも高いです。
補助金制度は住んでいる場所によっては受けられない可能性があります。エコキュートは高額な給湯器なので、購入したいと考えている方は受けられる補助金制度が無いか確かめてみましょう。
給湯器を交換する目安
エコキュートやガス給湯器などの給湯器全般の耐久年数は10年~15年と言われています。
使い方やメンテナンスの有無、給湯器の種類などによっては短くなりますが、10年が経過したら給湯器の交換を検討したほうが良いでしょう。
なぜなら、販売から10年以上が経過すると、メーカーが給湯器の部品を保管しなくなる傾向があるからです。部品が無くなると故障しても修理できなくなるので、10年は給湯器の交換の目安と言われています。
また、給湯器を使っていて次のような症状が頻発するなら、故障している可能性が高いです。
- お湯が温い、あるいは熱すぎる
- 給湯器から異音や異臭がする
- お湯が出るまでの時間が長い
- 給湯器の周りがいつも水に濡れているなど
上記のような症状が頻発するなら、給湯器の買い替えをおすすめします。なお、給湯器を買い替えるならエコキュートがおすすめです。
給湯器を購入するならエコキュートがおすすめの理由
給湯器を購入するならエコキュートがおすすめの理由は、お湯を沸かすためのランニングコストが抑えられているからです。
エコキュートは電気と空気の熱を利用してお湯を沸かす貯湯式給湯器です。エアコンにも使用されているヒートポンプ技術によって高温に圧縮された空気の熱が、お湯を沸かして貯湯タンクユニットで貯めておき、必要に応じて各所に給湯します。
お湯を沸かすための主なエネルギーが空気の熱のため、ガス給湯器や電気温水器などに比べてお湯を沸かすためのランニングコストが安いです。次の表は、同じ量のお湯を沸かすための年間ランニングコストを比較したものになります。
エコキュート | 電気温水器 | ガス給湯器 | 石油給湯機 | |
---|---|---|---|---|
北海道電力エリア | 約54,000円 | 約184,800円 | 約104,400円 | 約78,000円 |
東北電力エリア | 約48,000円 | 約189,600円 | 約98,400円 | 約70,800円 |
北陸電力エリア | 約42,000円 | 約166,800円 | 約112,800円 | 約70,800円 |
東京電力エナジーパートナーエリア | 約37,200円 | 約158,400円 | 約73,200円 | 約81,600円 |
中部電力エリア | 約25,200円 | 約100,800円 | 約81,600円 | 約67,200円 |
関西電力エリア | 約20,400円 | 約87,600円 | 約75,600円 | 約63,600円 |
中国電力エリア | 約43,200円 | 約176,400円 | 約108,000円 | 約67,200円 |
四国電力エリア | 約44,400円 | 約193,200円 | 約93,600円 | 約66,000円 |
九州電力エリア | 約20,400円 | 約84,000円 | 約102,000円 | 約64,800円 |
沖縄電力エリア | 約27,600円 | 不明 | 約62,400円 | 約55,200円 |
たとえば、関西電力エリアでガス給湯器からエコキュートに交換した場合、年間約55,600円の節約が期待できます。
実際のランニングコストはエコキュートの性能やライフスタイル、家族の人数によって異なりますが、エコキュートに交換すれば節約が可能です。
2023年6月、大手電力会社7社が規制料金の改定を行い、約14%~42%の値上げが実行されました。電気代の大幅な値上げを節電だけで対抗するのは難しいので、エコキュートを購入して家庭の支出の節約を実行してみましょう。
エコキュートを購入する際の注意点
エコキュートを購入する際の注意点は以下の通りです。
- エコキュートは貯湯式給湯器
- エコキュートに買い替えると電気料金プランを変更する
- 補助金制度によって条件は異なる
上記の注意点を順番に解説します。
エコキュートは貯湯式給湯器
エコキュートは深夜にお湯を沸かして、貯湯タンクユニットに貯めておく貯湯式給湯器です。一般的なガス給湯器は給湯器内部で水道水を直接温めてすぐに給湯するので、瞬間式給湯器と呼びます。
ガス給湯器のような瞬間式給湯器と違い、エコキュートには次のような特徴があります。
- 貯湯タンクユニットを設置するスペースが必要
- 湯切れを起こすリスクがある
- シャワーの水圧が弱い
エコキュートは貯湯タンクユニットが必須の給湯器なので、設置するためのスペースや工事が必要になります。そのため、事前に現地調査を行ってスペースがあるか、補強工事の有無などを確認します。
メーカーや機種によっては薄型の貯湯タンクユニットや、スリムタイプなどあるので設置できる可能性はありますが、住環境によっては欲しい機種が設置できない可能性があると覚えておきましょう。
また、エコキュートは沸かしたお湯を貯湯タンクユニットに貯めておき、必要に応じて給湯します。そのため、日中にお湯を使いすぎてしまうと湯切れを起こすリスクや、水圧を弱めるためガス給湯器に比べてシャワーの勢いが弱いなどのデメリットがあります。
ガス給湯器からエコキュートに買い替える場合は、エコキュートの使い方や注意点などを事前に確認しておくと良いでしょう。
エコキュートに買い替えると電気料金プランを変更する
エコキュートに買い替えると、日中と夜間で料金単価が変動する季節別時間帯電灯に切り替えます。電力会社によって仕組みや料金単価は異なりますが、大抵は昼間の料金単価が高いです。
たとえば、関西電力の「はぴeタイムR」は次のような内容となっています。
区分 | 単位 | 料金単価 | ||
---|---|---|---|---|
基本料金 | 最初の10kWまで | 1契約 | 2409.40円 | |
10kWを超えて1kWにつき | 1kW | 416.94円 | ||
電力量料金 | デイタイム | 夏季 | 1kWh | 28.87円 |
その他季 | 26.24円 | |||
リビングタイム | 22.80円 | |||
ナイトタイム | 15.37円 |
デイタイムは平日午前10時~午後5時、ナイトタイムは毎日午後11時~翌午前7時までで、残りの時間がリビングタイムとなります。
日中に使用電力量が多い家庭や、お湯の使いすぎで日中に湯切れを起こしてしまうような家庭では、電気量料金単価が高い時間帯に電気を使ってしまい、電気料金が高くなる可能性があります。
そのため、エコキュートに買い替える場合は一緒に太陽光発電システムや蓄電池のような創エネ住宅機器を導入して、電気代の節約を行いましょう。
補助金制度によって条件は異なる
補助金制度は、制度ごとに条件が異なります。たとえば、「給湯省エネ事業」は次の条件を満たした場合に補助金が受け取れます。
- 一定の性能を満たしているエコキュート
- 新品で、住宅に設置する場合
- 国の他の補助金制度との併用は認められない
- 購入してから6年間は処分できないなど
補助金制度によって条件は異なり、「地方自治体に住んでいる方のみ」や「若者世帯や子育て世帯のみ」など補助金の対象者が限定されていることも珍しくありません。なかには、事業者ではなく、購入者がご自身で申し込むケースもあります。
そのため、補助金制度を利用したい方は、補助金制度の条件を確認してみましょう。
まとめ
以上が、エコキュートを夏場に買うメリットの解説になります。4月~9月頃は閑散期のため、エコキュートの在庫が豊富で、施工業者とのスケジュールが合いやすい時期です。
余裕をもってエコキュートを選べる時期なので、冬場に慌てて購入するよりも夏場にエコキュートを購入しましょう。
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