令和5年度クールネット東京は大規模な補助金制度で、エコキュートや太陽光発電システム、蓄電池を購入したい東京都民におすすめです。ただし、購入したい住宅機器や工事によって上限金額や条件などが異なるので、お得に購入する方法を知っておくと良いです。
そこで今回は、クールネット東京でエコキュートをお得に購入する方法を解説します。ぜひ最後までご覧ください。
令和5年度クールネット東京とは?
クールネット東京とは、東京都が主導している補助金制度の名称です。省エネ性能に優れており、災害に強く、健康も守れる断熱・太陽光住宅の普及拡大を目的としており、次のような住宅機器や設備の設置に補助を行います。
- 太陽熱・地中利用システムやエコキュート
- 太陽光発電設備
- V2H
- 蓄電池
- 高断熱窓や高断熱ドア、断熱材
- パワーコンディショナの更新
なお、正規式名称は「災害にも強く健康にも資する断熱・太陽光住宅普及拡大事業」ですが、本記事では理解のしやすさを優先して、クールネット東京と記載しております。
令和5年度クールネット東京の概要
クールネット東京は2023年度(令和5年)から2027年度(令和9年)まで毎年度実行する予定の補助金制度です。年度ごとにスケジュールや予算などは変更される予定で、令和5年度の概要は以下の通りです。
令和5年度の概要 | |
---|---|
スケジュール | 事前申し込みは2023年5月29日より 交付申請兼実績報告は2023年6月30日~2024年3月29日まで (予算額が尽きた時点で終了する予定) |
予算額 | 495億円 |
補助対象者 | 東京都内に住んでいる個人、あるいは法人など |
補助の対象機器や工事 | 太陽熱・地中利用システムやエコキュート 太陽光発電設備 V2H 蓄電池 高断熱窓や高断熱ドア、断熱材の改修工事 パワーコンディショナの更新 |
補助金額 | 補助の対象機器や工事によって異なる |
補助要件 | 補助の対象機器や工事によって異なる |
令和5年度クールネット東京では6種類の事業が行われており、事業ごとに補助の対象機器や工事、補助金額、補助要件などが異なります。そのため、ご自身が購入予定の機器の補助金に絞って内容を確認すると良いです。
クールネット東京でおすすめなのは、エコキュートと太陽光発電システム、蓄電池の3つになります。次項より、順番に解説します。
令和5年度クールネット東京でエコキュートをお得に購入する方法
令和5年度クールネット東京の「熱と電気の有効利用促進事業」では、エネルギー消費効率が3.3以上のエコキュートの購入時に補助金が貰えます。
補助金額は1台あたり上限22万円で、補助率が3分の1です。つまり、本体費用と工事費用の合計金額が66万円以上のエコキュートを購入する場合、補助金が上限額まで貰える可能性があります。
ただし、令和5年度クールネット東京でエコキュートの補助金を貰うには次の条件を満たす必要があります。
- 太陽光発電システムをすでに導入している、あるいは同時に導入する
- 太陽光発電の電力を利用して、日中に沸き上げる機能を有しているエコキュート
エコキュートは夜間にお湯を沸かす給湯器ですが、最新の機種なら時間を変更することで日中に沸き上げを行うことができます。また、太陽光発電システムとの連携も可能となっているので、最新の機種であるなら問題ありません。
しかし、令和5年度クールネット東京では、エコキュートと太陽光発電システムを併用する場合に補助金を出すと明記されています。そのため、エコキュートで補助金を貰いたい方は、太陽光発電システムの導入も検討しなければなりません。
なお、令和5年度クールネット東京では、太陽光発電システムの導入にも補助金が出ます。エコキュートと太陽光発電システムの補助金は併用可能なので、一緒に申し込むことをおすすめします。
令和5年度クールネット東京で太陽光発電システムをお得に購入する方法
令和5年度クールネット東京の「家庭における太陽光発電導入促進事業」では、一定以上の性能を有している太陽光発電システムの購入時に補助金が貰えます。ただし、補助金額は住宅の種類で次のように異なります。
発電出力 | 1kWhあたりの補助金額 | 上限 | |
---|---|---|---|
新築住宅 | 3.6kW以下 | 12万円 | 36万円 |
3.61kW以上50kW未満 | 10万円 | 499.8万円 | |
既存住宅 | 3.75kW以下 | 15万円 | 45万円 |
3.76以上50kW 未満 | 12万円 | 599.8万円 |
また、太陽光発電システムを設置する際に架台設置や防水工事を行う場合がありますが、令和5年度クールネット東京では工事費用が次のように上乗せされます。
住宅の種類 | 戸建ての場合 | 集合住宅の場合 | |
---|---|---|---|
架台設置 | 新築住宅 | 対象外 | 1kWあたり20万円(※) |
既存住宅 | 1kWあたり10万円 | 1kWあたり20万円(※) | |
防水工事 | 新築住宅 | 対象外 | 対象外 |
既存住宅 | 1kWあたり18万円 | 1kWあたり18万円 |
(※) 但し架台の材料費及び工事費の合計金額を上限とする
太陽光発電システムの補助金は地方自治体でも行っているケースは多いですが、架台設置や防水工事にまで補助が出るケースは貴重です。また、上限金額も高額で、補助率が設定されていないため、上限金額を受け取りやすいこともポイントになります。
令和5年度クールネット東京でエコキュートの補助金を受け取るためには、太陽光発電システムが必須なので、設置していない方は一緒に導入することを検討してみましょう。
令和5年度クールネット東京で蓄電池をお得に購入する方法
令和5年度クールネット東京の「家庭における蓄電池導入促進事業」では、一定以上の性能を有している蓄電池の購入時に補助金が貰えます。ただし、補助金額は太陽光発電システムを一緒に設置するかどうかで次のように異なります。
補助金の上限額(補助率はすべて4分の3) | |
---|---|
4kW以上の太陽光発電システムと蓄電池を一緒に設置する場合 | 以下のうちいずれか小さい額で、最大1,500万円まで ・蓄電容量が6.34kWh以上なら、1kWhあたり15万円(最大100kWh未満まで) ・蓄電容量が6.34kWh未満なら1kWhあたり19万円(最大95万円) ・太陽光発電システムの発電出力1kWあたり30万円 |
4kW未満の太陽光発電システムと蓄電池を一緒に設置する場合 | 以下のうちいずれか小さい額 ・蓄電容量が6.34kWh以上なら、1kWhあたり15万円(最大120万円) ・蓄電容量が6.34kWh未満なら1kWhあたり19万円(最大95万円) |
蓄電池のみを設置する場合 |
例えば、4kW以上の太陽光発電システムと、蓄電容量が6kWhの蓄電池を同時に導入する場合の上限額は次のとおりです。
- 蓄電容量が6kWh…最大95万円
- 4kWの太陽光発電システム…最大120万円
上記のうち、小さい金額である最大95万円が補助金の上限額になります。一方、4kW以上の太陽光発電システムと、蓄電容量が9kWh以上の蓄電池の場合は、次のとおりです。
- 蓄電容量が9kWH…最大135万円
- 4KWの太陽光発電システム…最大120万円
上記の場合は120万円のほうが小さい金額なので上限金額として採用されます。
本事業の最大のメリットは、4kW以上の太陽光発電システムと一緒に購入した場合、蓄電池の補助金額の上限が最大120万円から最大1,500万円に引き上げられることです。
補助金額が1,500万円になるためには100kWhの蓄電容量が必要になり、家庭用蓄電池では不要なサイズになります。また、太陽光発電システムの発電出量も大きいサイズになるので、補助金額が1,500万円になることはあまり現実的ではありません。
しかし、最近の蓄電池は10kWh前後の大容量サイズも珍しくないため、補助金として150万円を貰える可能性はあります。
実際は補助率が4分の3なので、上限額まで貰えるとは限りませんが、蓄電池の補助金として高額なので、活用をおすすめします。
令和5年度クールネット東京をお得に活用する方法は?
令和5年度クールネット東京をお得に活用するなら、エコキュート、太陽光発電システム、蓄電池の3つで申し込むと良いです。
令和5年度クールネット東京では、6種類の補助金事業を行っており、別々の事業を併用できます。また、エコキュートは太陽光発電システムの導入が必須で、蓄電池は一定以上の太陽光発電システムと一緒に導入すれば補助金の上限が引き上げられます。
例えば、新築住宅でエコキュートと4kWの太陽光発電システム、蓄電容量8kWhの蓄電池を購入する場合、令和5年度クールネット東京で貰える可能性がある補助金の上限額は以下の通りです。
補助金の上限額 | 補助率 | |
---|---|---|
エコキュート | 22万円 | 3分の1 |
太陽光発電システム | 40万円 | なし |
蓄電池 | 120万円 | 4分の3 |
合計すると、最大182万円の補助を受けられる可能性があります。エコキュートと太陽光発電システム、蓄電池を同時に購入した場合は、メーカーや機種によって異なりますが、400万円程度はかかります。
エコキュートは省エネ性能が高い給湯器で、太陽光発電システムや蓄電池があれば電力会社からの買電量を減らすことが可能です。電気料金の高騰が続く現状を考えると、エコキュートと太陽光発電システム、蓄電池の3つを揃えておけば電気料金の節約につながります。
そのため、令和5年度クールネット東京をお得に活用するなら、エコキュートと太陽光発電システム、蓄電池の同時購入がおすすめです。
令和5年度クールネット東京の注意点は?
令和5年度クールネット東京の注意点は以下の通りです。
- 補助金の申請は事前申込制
- 他の補助金制度との併用は可能だが上限金額が変動する可能性がある
上記を順番に解説します。
補助金の申請は事前申込制
令和5年度クールネット東京は事前申込制です。工事の契約や着工前に補助金の申請を行い、審査を受けて通過する必要があります。申込を行わずに契約を結ぶ、あるいは機器を取り付けてから申し込んでも補助金の対象にならないので注意しましょう。
他の補助金制度との併用は可能だが上限金額が変動する可能性がある
令和5年度クールネット東京は東京都が行っている補助金制度です。補助金制度は地方自治体や国が行っている場合があり、条件を満たしていれば併用可能です。
例えば、経済産業省が主導している給湯省エネ事業は省エネ性能の高いエコキュートの導入に1台あたり5万円の補助金が出ます。令和5年度クールネット東京との併用が可能なので、2つ合わせて最大27万円の補助金が貰える可能性はあります。
ただし、令和5年度クールネット東京の事業によっては補助金が控除されます。例えば、「戸建住宅におけるV2H普及促進事業」では条件を満たすとV2Hを購入時に最大50万円の補助金が受けられます。
ただし、同じV2Hで国の補助金を受けている場合は、受けた補助金額が令和5年度クールネット東京の補助金から差し引かれます。仮に、別の補助金で30万円受けていれば、上限は20万円に下がります。
エコキュートや太陽光発電システム、蓄電池では控除されませんが、V2Hと断熱改修工事では控除される可能性があるので注意しましょう。
まとめ
以上が、令和5年度クールネット東京の解説になります。令和5年度クールネット東京はエコキュートの購入で1台あたり22万円の補助金が貰えますが、太陽光発電システムとの併用が条件です。
令和5年度クールネット東京には太陽光発電システムや蓄電池などの購入でも補助金が貰えるので、お得に活用したいならエコキュートと太陽光発電システム、蓄電池を同時に購入して申し込むと良いでしょう。
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